LIZARD type-CHAOS
FREAKS OF THE LEGEND Live at 新宿ロフト 2006.10.20(Fri.)


約半年前、3月にAUTO-MODをバックに従えたバンド「type-CHAOS」で久々のステージに立ったモモヨが、同じメンバー+コー(key.)で新宿ロフトに再降臨。
コーの復帰は往年のリザードファンにはたまらないだろう。

出演バンド
●AUTO-MOD
●M.J.Q (Vo./A,G 遠藤ミチロウ)
●MOMOY0 & LIZARD
<DJ>
●高木完


MOMOYO & LIZARD  set list
1. 宣戦布告
2. マーケット・リサーチ
3. ガイアナ
4. 王国
5. ギターソロ
6. まっぷたつ
7. サ・カ・ナ
8. 白いドライブ
9. エイシャ
<アンコール>
10. ロボットラブ
11. ロック・クリティック

MOMOYO & LIZARD are...
MOMOYO(Vocal)
YUKINO(Guitar)
MASA(Bass)
KOH(Keyboard)
NAOKI(Drums)
トリがリザードだった。セッティングが終わったのだろうか、よく制御の効いたギターのフィードバック音が鳴り響いた。と思ったらすぐに8ビートの力強いリズムが刻まれ、『宣戦布告』で幕が開けた。2000年にライブを再開してから初めて披露されるこの曲に、場内騒然。3月のtype-CHAOSデビュー・ステージ時は準備期間が短かったためバンドとしての一体感が薄かったが、今回はリズム隊のコンビネーションがピッタリでバンドとしてよりソリッドなサウンドになっていた。
そしてステージ向かって左側に、予告通りキーボードのコーが見えた。願わくばこの『宣戦布告』のイントロで、あのきらめくシンセ音でメロディーをとって欲しかったが、どうやら1曲目ではコードを弾く程度だったか、殆どシンセ音は聴こえなかった。
2曲目はこのところ必ずセットに入っている『マーケット・リサーチ』。アルバム収録のオリジナルVersionに忠実で、どっしりと腰を据えたベースに風刺的な歌詞が乗る。27年前も今も、世の中大して変わっていないのだ。
ここまでMCは一切なし。次の曲は何か?オーディエンスが固唾をのんで待っていると、シンセの試す音が。どこか自信なさげだが、うねりの効いた音が選ばれ、それはそのまま『ガイアナ』のイントロだった。コーとしてはまだ肩ならしだが、オーディエンスはもっともっと、と要求する。間奏のベースソロでシンセがユニゾンで絡んでいるようにも聴こえた。
間髪いれずに『王国』へ。この曲になると、ライブはもう終わりに近い、みたいな雰囲気になるが。。。前回のtype-CHAOSと1つ大きな違いといえば、モモヨがサイドギターとして演奏していた点だ。恐らくフェンダー・テレキャスター。所々、Yukinoのギターと重なり合い効果的なアンサンブルを作っていたと思う。『王国』AメロのバッキングでYukinoはオリジナルversionとは異なる不協和音を用いたが、これがなかなか良かった。
ここまでの4曲を一気に演奏し終えて、さてあと1曲とか言ったらどうしよう、と思ったが大丈夫。モモヨがMCで
「今日はたっぷりやるんで、ちょっと待っててね」
と言うと、ギターをおもむろにかき鳴らし出した。ロングディレイで音を重ね合う、どこか東洋っぽい音階で、しばし癒しタイム。このまま『エイシャ』の初期versionに入ってくれてもいいかな、そんなメロディーだった。モモヨ曰く、今日初披露したギターソロで、毎日こんな感じで曲作りをしているそうだ。


「じゃあ、またパンクやろうか(笑)」
そう言って後半戦に突入。『まっぷたつ』だ。Yukinoのハーモナイズされたギターのイントロが印象的だ。そして何より、この日一番感激したのは、この曲でバックを陣取るAUTO-MODたちが完璧にコーラスをこなしていた点だ。これは急造バンドではない!と思う瞬間だった。この一体感がたまらない、と思ったのは私だけではないのでは?
感動していると、また間髪入れずに『サ・カ・ナ』、そして『白いドライブ』へ。『白いドライブ』は、予定ではYukinoとモモヨのギターのせめぎ合いがもっと強烈に披露されるはずだったが、若干抑えめになったようだ。それでもなかなかどうして、スリリングな一幕だった。70年代へタイムトリップしたような感覚。そういえば、モモヨの声に以前よりだいぶ張りが出て来たことに気付いた。確か日記で腹筋運動を毎日100回やっていると書いてあったから、その効果覿面。2000年のころは、どうもまだおぼつかない発声だったからなあ。
さてあっという間にラスト。MASAの骨太ベースがイントロを奏でる『エイシャ』。曲終盤には、またもYukinoとモモヨのギターバトルが見られる激しい一面も。何だかんだで9曲も披露してくれた。が、時間は30分余り。まだまだ足りない。当然アンコールを求める拍手は鳴り止まない。
間もなく再登場したリザードは、高速パンクversionで『ロボットラブ』、続けて前回と同じように『ロック・クリティック』でパンク締め!45分程の凝縮したステージだった。2000年以降では間違いなくベストライブだった。

今回、久々にステージに復帰したコーに対して温かい声援が送られていた。そう、ファンはみんな焦らず待っているから、また次回登場して欲しい。そういえば3月のライブで用意していて演奏できなかった何曲かが披露されたが、また『LIZARD SONG』が未披露。次回どこかで。
(敬称略)

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